受験対策

受験作文の書き方「大切にしている言葉」

みなさん、こんにちは!

作文講師の菅野恭子です。学習塾シンクスで作文クラスを担当しています。

さて、前回は、受験作文の書き方ということで、よく出題されるテーマ「中学時代に頑張ったこと」についてお伝えしました。

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いかがでしたか?

今日は、実際に出題された過去問をご紹介します。

取り上げるのは、宮城県仙台二華中学校。

2010年、女子高だった宮城県第二女子高等学校が共学化するとともに、中高一貫校として新たなスタートを切った学校です。

その、仙台二華中学の過去の入試問題から。

中学受験の問題なので、今回は、小6の子に向けての内容になります。

問題は、つぎのとおりです。

あなたが「大切にしている言葉」について。その言葉を大切にしようと思った体験をふまえて、今後の生活にどのように生かしていきたいかを、次の条件にしたがい、400字以上500字以内で書きなさい。

条件

  1. 作文は三段落構成で書き、一段落目では、あなたが大切にしている言葉について書きなさい。
  2. 二段落目では、その言葉を大切にしようと思った体験について書きなさい。
  3. 三段落目では、その言葉を今後の生活でどのように生かしていきたいかを書きなさい。

なんと、ありがたいことに、構成を指定してくれています。

この書き方は、昨日の「中学時代がんばったこと」の書き方で説明したのと同じ構成なのです。昨日の解説では、書き方の流れをつぎのように説明しました。

  1. 導入
  2. 頑張ったことその1
  3. 頑張ったことその2
  4. まとめ(成果と今後の展望)

 

1の導入が「大切にしている言葉」、2と3が「体験」、4が「今後の生活にどう生かすか」に、ぴたりとあてはまりますよね。

ねっ、この書き方が王道だって、わかってくれたよね?

 

このように、明確に、またはやんわりと、構成の指示が出る問題の場合、作文対策に時間を割けなかった子でも、それなりのものを書くことができるでしょう。

でも、逆に考えると、差別化が難しいとも言えます。

大切にしている言葉が人生にどう影響を与えたか。過去、現在、未来と長いスパンで物事を見る視点が必要です。

書く前に材料を揃えよう

書き始める前に、しっかり考えておきたいことを挙げておきます。

  • 大切にしている言葉
  • その言葉で自分はどう変わった?(before→after)
  • 未来の自分は、その言葉をどう生かしているか

大切にしている言葉を決める

ひとりの人生を変えてしまうくらいの力を持つ言葉。

そう考えると、だれもが納得する立派な言葉や素敵な言葉を選ばなくては…と思うかもしれませんが、そういうわけでもないんです。

ポイントは、自分にとって大切な言葉。

自分がいかに影響を受けたのか、その言葉のおかげでいかに変わったのか、また、未来の自分をどう導いてくれそうなのか。

自分にとってどうなのか、自分目線で選んでください。

before → after

どうしてその言葉が大切なのか。

なんとなく…というのも、もちろん答えです。私も、なんとなく~の雰囲気派なので、はっきり理由が言えない気持ちはよーくわかるのです。

でも、なんとなく…では受験作文としてどうでしょう? OKかな?

ここは、説得力のある理由を書いてみましょう!

この出題では、「その言葉を大切にしようと思った体験について書きなさい」と、丁寧な指示が出ています。

体験の前と後で、どれだけ自分が変わったか。そんな視点で振り返ってみると、ぴったりな体験が見つかるはずです。

未来の自分は、その言葉にどんな影響を受けてる?

最後は、未来の自分を想像してみましょう。

この言葉が心にあることで、どんな影響を受けているのでしょう?

この言葉のおかげで、どんな方向に、もちろんよい方向に、進んでいるのでしょう?

最後は、自分が志望校に入ってキラキラ輝いている姿を想像してみましょう。

材料がそろったら、書いてよう

いよいよ書いていきますよ。

条件どおりに書くことが鉄則です。

また、字数は400~500と少ないため、簡潔に書くのもポイント。

第一段落

はじめの段落で、大切にしている言葉を紹介します。

私が大切にしている言葉は、○○だ。

これだけでOK。

第二段落

ここでは、体験を入れるのでしたね。

○年生のときのことだ。憧れているスポーツ選手が○○と言っていた。それを聞いて、ふと自分のことを振り返ってみた。それまでの私は、○○だったけれど、それでは理想の自分にはなれないと気づいた。それから、私は、□□になれた。だから、私が大切にしている○○という言葉は、私を変えてくれた言葉なのだ。

こんなふうに、ビフォーアフターが入るとわかりやすいです。

○○の部分は、たとえば、「それまでは他人と比べてばかりいた」「一度くじけるとすぐにあきらめていた」「やる前から自分は無理だと考えがち」など、ビフォーの今よりちょっとダメダメだった自分の姿を入れてみます。

そして、□□の部分は、言葉に出会ってよい方向に変化した自分の姿を入れます。

第三段落

最後は、今後の展望を書きます。

これは受験作文なので、中学に入ってどう生かしていきたいかをメインに書くのがおすすめ。さらに求めるなら、中学で生かすのはもちろん、今後の人生、いつも一緒に歩んでいきたい言葉だという主旨のひとことが入ると、素晴らしいですね。

私は、これからの中学生活でも、この言葉と共に何事も全力でチャレンジし、成長していきたい。「○◯(大切にしている言葉)」という言葉が心にあるなら、その先の人生も、きっと自分らしく生きていけると確信している。

日頃から考える習慣を

大切にしている言葉は?

そう尋ねられてすぐに答えられない人は、日頃から考える習慣をつけておいたほうがよいですね。

実際に書いてみると実感すると思いますが、頭の中で考えているだけよりも、書くほうがずっとずっと緻密に物事を考える必要があります。

頭の中だけでは、ぼんやりした状態のままだったりするのです。

受験に作文課題があることがわかっている人、また、もしかしたら作文が必要になるかもしれない人は、早めに準備を始めることをお勧めします。

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ABOUT ME
菅野恭子
筑波大学第二学群日本語・日本文化学類卒。 作文指導に定評のある言葉の森にて指導に携わる。 現在、言葉の森の教材・指導法にてシンクス東品川教室・シンクス上永谷教室・シンクス阪東橋教室で作文教室開講中。 2000年2001年2002年生まれの三兄弟の母。