みなさん、こんにちは!
作文講師の菅野恭子です。学習塾シンクスで作文クラスを担当しています。
作文は心のアルバム
今日は、作文の書き方ではなく、私のひとりごとです。
私が担当した生徒さんの中に、年長さんから高2までというかなり長い期間、ずっと指導を続けてきた子がいます。
お母様はいつも、書きためていく作文が、写真とは違う心のアルバムになっていて、時々懐かしく読み返しているということをおっしゃっていました。
たしかにそうなのです。
先日、私の長男が低学年のころに書いた作文を読んでいたら、
「ああ、そういえばこんなこともあったなあ」
「え、こんなことを考えていたの?」
と、とても懐かしい気持ちになったり、新しい発見があったり。
写真に勝るアルバムだなあと、実感したのです。
子どもの成長記録として、また親の育児記録として
そして、そこには、子どもの成長も見られるのはもちろん、親としての私の頑張ってきた証のようなものもあり、ほろりと涙したのでした。
というのは、小2のときの長男の作文に、次のようなものがあったからです。
当時、長男は学童に行っていました。
ある日、学童から、牛乳パックに等間隔で割りばしを立てて作った簡易編み機を持ち帰ってきました。モノ作りが大好きな子なので、喜び勇んで編み物を作り始めたのです。
でも、そこは1年生が作ったものです。テープの固定が甘い割りばしが倒れてきて、編み物ができる状態ではなくなってしまいました。
長男はイライラし、ふたりの弟にあたり散らす始末。
そこへ私が、指あみの方法を教えるのですが、そのときに長男にかけた言葉がわれながら素晴らしくて(笑)
その作文を、一部ご紹介します。
わりばしやテープをぶんなげてぶうたれているとママがきました。
「しゅんすけ、こんなやりかたもあるんだよ。これならどうぐがいらないから、これでやってみたら。手はいちばんのどうぐなんだよ。」
といって、ゆびあみをおしえてくれました。
どうですか?
「手はいちばんのどうぐなんだよ」
って、名言じゃないですか?(笑)
うちは年子3人の三兄弟なので、ひとりひとりに十分に手をかけてあげることができませんでした。特に長男は、まだまだ甘えたい盛りに次々と弟が生まれ、いろいろと不満もあったことでしょう。
その長男に、こんなことを言っていたんだなあ。私も育児、頑張っていたなあ。
なんて、ちょっと自分を見直したのでした。
かけがえのない思い出を残してあげては?
というわけで、子どもの書きためてきた作文は、親にとっても大切な育児アルバムになるということです。
だからこそ、作文には、ほんとうに思ったこと、感じたことをありのまま書いてほしいなと思うのです。大人ウケするいい子ちゃんの作文ではなくて。
毎日の中のほんとうに些細な出来事ほど、すてきな思い出の一コマになるのではと考える今日この頃。
写真やビデオも、もちろん記録としては素晴らしいのですが、作文も負けていませんよ!
あったかい思い出の記録を用意してあげたい親御さん、作文を学ばせてみませんか?