てにをはの使い方がひどい
SNSの広まりとともに、誰もが気軽に発信できるようになり、多くの人の文章を目にするようになりました。
作文講師としての性でしょうか、つい、構成や文法的なミスをチェックしてしまいます。その中でも、気になっていることがいくつかありますが、特に、助詞の使い方が乱れているように感じています。
たとえば、
ハイオクが179円で入れることができました。
という一文。
違和感ないでしょうか?
本来は、
ハイオクを179円で入れることができました。
ですね。
(私は)ハイオクを179円で入れることができました。
が完全体です。
生徒さんの作文の中にも、例文に挙げたような口語では聞き流してしまう形の文を書いてしまう子が増えています。
もうひとつ、気になっているのが、「いただく」の乱用です。
とにかく、「いただく」さえつけておけば敬語はOKというような風潮が、助詞の誤った使い方を生んでいるように思います。
たとえば、
〇〇さんが教えていただいたので、知っていました。
と、〇〇さんが、と言う人が多いです。
〇〇さんが、と来るなら、
〇〇さんが教えてくださった、このように「くださる」を持ってくるのが自然ですが、とりあえずいただくをつけとけばOKという考えから、いただくをつけてしまうのでしょう。
本来は、
〇〇さんに教えていただいたので、知っていました。
ですね。
最近では、アナウンサーの方なども、対談中にこのような言い方をされています。
アナウンサーが使っているのだから正しいと誤解する人も出てくるでしょう。
子どもたちは、ミスを指摘されると
「ええ? だって、YouTubeで〇〇さんがこう言ってたよ」
と口にするくらいですから笑。
たかが一文字されど一文字。
助詞のミスは、命取りにもなりかねません。
ところが、助詞のミスを修正するのはなかなか難しいのです。
その理由は、幼い頃からの言語習慣に負うところが大きいからです。
幼い頃から正しい助詞の使い方を身につけているお子さんは、絶対語感(外山滋比古さんの著書より)とも言うべき感覚が身についていて、文法的なことは分からずとも正しい助詞を選ぶことができるのです。
正しい助詞の感覚が育っていない子は、ミスを指摘されても、なかなか直すことができません。
もちろん、賛否両論あるとは思いますが、長年お子さん方の姿を見てきてそう確信しています。
お子さんが使う助詞は、幼い頃から正確に使う習慣がものを言います。
ご家庭でも、ぜひ、正しい助詞を使えるよう導いてあげてください。