みなさん、こんにちは!
作文講師の菅野恭子です。学習塾シンクスで作文クラスを担当しています。
小3からの感想文課題、それから、高学年からは感想文だけでなく作文課題にも、自分自身の体験や、家族など身近な人から聞いた話を書き入れるように指導しています。
聞いた話には、本などを通して知った話でもよいですし、だれもが知っている著名人や偉人の話を使ってもよいです。
その、偉人にまつわる話として、とてもおもしろい読み物を見つけたのでご紹介したいと思います。
すごい人ほどダメだった?
偉人というと、その功績はもちろん、人柄的にも素晴らしい人だったのだろうと想像してしまいがちですが、決してそうではないようです。
たくさんの失敗を重ねていたり、人としてどうなの? という一面があったり、みな同じ人間ですからね。長所もあれば短所もあります。短所がない人なんて、この世には生まれていないでしょうから。
というわけで、今回ご紹介したい本は、
『失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!』
という一冊。
失敗した人、みな天才?
まず表紙をめくると、
失敗した人、みな天才。
という大きな文字が目に入ります。
引きこもりだった夏目漱石
不良少年だった、ベーブ・ルース
調子にのった、野口英世
「のろま」と呼ばれた、アインシュタイン
理想が高すぎた、孔子
なんだか笑ってしまいますね。
そんな失敗だらけの偉人たちの裏伝記といったらよいでしょうか。
成功の裏の失敗に焦点を当てた本です。
日本人は、とにかく失敗を恐れる人が多いと言われます。
失敗することが恥だと考えるため、思いきったことにチャレンジするのも難しいですね。
また、一度や二度の失敗で挫折してしまう人も多いですね。
発明王の異名を取るエジソンは、成功の裏に1000回の失敗を重ねていると言われ、失敗王とも呼ばれています。
1000回の失敗をしても、それを失敗と捉えないたくましさ。
ちょっとふつうの感覚ではないのかもしれませんが(笑)すばらしい才能ですよね。
体験談に添えたり、聞いた話に用いたり
偉人の失敗談、使い方は様々。
たとえば、自分自身の話題に付け加える方法。
私は、おこづかいをもらうと、すぐに使い切ってしまう。母には、何度も何度も注意されている。それでも、おこづかいをもらうと、3日くらいでお財布の中は空っぽだ。友達と遊びにいくと、食べたり、文房具を買ったり、あっというまに使い切ってしまう。そもそも私のおこづかいが少なすぎるのだ。千円札で有名な野口英世は、お札の中で生き続けるくらい功績のある人なのに、私と同じようにぱーっとお金を使ってしまう人だったらしい。それも、私より質が悪い。というのも、勉強のために人から出してもらったお金を遊びに使ってしまうのだ。
こんなふうに、自分と偉人との共通点、それもダメな面での共通点をあげてみると、話題がぐっと深くなります。
また、通常第三段落に入れる聞いた話として、偉人の失敗談を中心に書くこともできます。
こういった話題を知識として知っていればこそ、使えるテクニックです。
この本の最後に登場するのは?
そして、最後に登場する人物の失敗は、「愛しすぎる」こと。
これが、この本のいちばんよいところのような気がしています。
気になった方、ぜひ読んでみてくださいね。
失敗は成功の母ともいわれます。
失敗は成功へのステップ、1回で成功したらラッキーくらいのつもりで、いろんなことにチャレンジしていきたいものですね!