みなさん、こんにちは!
作文講師の菅野恭子です。
みなさんは、初めて食べたものといったら、何が思い浮かびますか?
「あの味は忘れられないおいしさだったなあ…」と感動したものや、「みんな、よくこんなもの食べてるな」と暴言を吐きたくなるくらいまずかったものなど、いろいろな初めてがありそうですね。
今回は、「初めて食べたもの」というテーマで、作文の書き方をお伝えしたいと思います。
初めて食べたものはなに?
まずは、初めて食べたものを何にするか決めましょう。
小さい子どもは食べられないもの、たとえば辛いものや苦いもの、くせの強い食べものなどもあるでしょうし、ちょっと贅沢なものでもよいでしょう。また、いろいろな事情で食べるのを制限されていたものもありそうですね。たとえば、体に悪いからとか虫歯になるからという理由で「食べちゃダメ」と言われていたものを初めて食べたなど。余談ですが、私が子どものころは、コーラを飲むと骨が溶けるという噂があり、飲んではいけないと親に言われていた子がいましたよ。
他にも、ずっと食べたかったお菓子を食べたでもいいですし、エビなどの踊り食い、お父さんの手料理を初めて食べた、なんていうのもよいですね。それから、ゲテモノといわれるものを食べたことでもユニークな内容になるでしょう。たとえば、イナゴとかワニとか。
できれば二つ、見つけてみましょう。
ほかの人は、どんな初めての味に感動してるんだろう?
自分自身の体験を見つけたら、つぎは、ほかの人はどうなんだろう? と考えてみてください。
たとえば、家族や友達。
「この前、〇〇を初めて食べたんだけどね」
「ほんと? おいしかった?」
などという会話を交わしたことはありませんか?
特にないなという方は、今からでもOK! ぜひ、インタビューしてみましょう。
材料集めができたら構成を組み立てよう
ここまでしっかり取り組んだ人は、材料が集まってきましたね。
では、この材料を使い、構成を考えてみましょう。
四段落構成で組み立てていきますよ。
- 初めて食べたもののこと(軽く)
- 初めて食べたもののこと(詳しく)
- 初めて食べたもののこと その2 または ほかの人から聞いた話題
- まとめ
1と2は、同じ食べものの話題です。
1では、初めて食べたものが何かわかるように、そして2でその内容を詳しく展開していきましょう。そして3で、1・2とは異なる話題をはさみます。
4は、まとめ。
このような流れで構成を考えてみてください。
参考例
では、参考として、「初めて回らないお寿司を食べた!」という題材で書いてみますね。
第一段落 初めて食べたものの話(軽く)
「すげー、うまそう!」
口の中によだれがじゅわっと広がった。今、ぼくの目の前には、ぷりっぷりのブリのおすしがある。それも、回らないお寿司だ。おすしといえば一皿100円の回転ずしというぼくにとって、初めて食べる回らないおすしは、まるで別世界の食べ物だった。
第二段落 初めて食べたものの話(詳しく)
「どんどん食えよ」
おじさんはぼくに言った。冬休みに、北海道に住むおじさんの家にひとりで遊びにいったとき、おじさんはぼくをおすし屋さんに連れて行ってくれた。回転ずしかと思ったら、まさかの回らないお寿司だった。ぼくの大好きなブリにサーモン、ほたてなど、何を食べても最高のおいしさだ。
第三段落 ほかの人から聞いた話
おじさんは、生ものが苦手だったらしい。山で育ったので、子どものころは新鮮なお刺身を食べられなかったからだと言っていた。大人になって海のそばに住んで初めて、生もののおいしさに目覚めたそうだ。きっと、いまのぼくのように感動したのだろうなと思った。ふと、おじさんに、
「初めておいしいと思ったときのこと、覚えてる?」
と聞いたら、
「そりゃ、そうさ。あのときの感動は忘れられないよ。」
としみじみと言った。
第四段落 まとめ
初めてのおいしさは、きっとだれにとっても特別なのだろうなと思った。これからもたくさん感動のおいしさを味わいたい。
さあ、書いてみましょう!
手を動かして書くところからスタートです。思い浮かんだことを、どんどんアウトプットしてくださいね。