みなさん、こんにちは!
作文講師の菅野恭子です。学習塾シンクスで作文クラスを担当しています。
作文に書くことがない子、どうしたらいい?
「作文嫌い!」「何書いていいかわからない!」
そういう子も多いですね。そもそも作文書く意味なんてあるの? という子もいます。
そんな作文嫌いの子が作文に取り組まなくてはならないときは、好きなことについて書いてもらうのがいちばんだと思います。
なーんだ、そんなこと⁉ とがっかりさせてしまったでしょうか?
でも、ほんとうなのです。ですから、どうしても書くことが思い浮かばない……そんな子には、好きなことを書いてもらうようにしています。
猛毒図鑑を読むのが大好きな子
先日も、書くことが決まらない子がいました。
そういうときは、雑談の中から書けそうな話題を見つけていきます。この子は、生き物に興味があるようで、世界中の怖い生き物について嬉々として話し始めました。
キロネックスフレッケリ、エジプトコブラ…
猛毒を持つ生き物の名前が次々と飛び出してきます。
「じゃあ、そのこと書いてみようよ。私、初めて聞いた!」
そう言うと、
「仕方ないなあ、じゃあ、書くか」
となりました。
自分の好きなことについては、本や図鑑に触れることも多いでしょうし、なによりアウトプットできる知識が豊富です。図鑑の解説の文章を暗記してしまうくらいの子もいます。この子も、猛毒図鑑が大好きなのだそう。
好きなものをどう書いていくか
好きなものがあっても、どう書いたらいいのかわからないという場合もありますね。
好きなものについて、人に説明するようなつもりで書いてもらうと、本人も驚くほどすいすいと書きすすめることができます。
好きなものについて、たとえばサッカーが好きならサッカー博士になったつもりで、よく知らいない人にサッカーの魅力を教えてあげるつもりでもいいでしょう。
こんなに楽しいんだよ! こんなにすごいんだよ! ねえ、みんなもやってみない?
好きなものの魅力を伝える気持ちで取り組むと、言葉に詰まることがありません。
この分野ならいくらでも人に話せる! という好きなものを、だれでもひとつくらいは持っているのではないでしょうか?
どうしても書けない子には、毎回好きなものについて書いてもらうのも、私はありだと思っています。
満足するまで書いたら、自然とほかのテーマに移っていくでしょうし、仮にそうならなかったとしても、ひとつのことを極めるのもまたよしと考えているからです。
知識はアウトプットしてこそ自分のものになります
さて、先ほどの怖い生き物について書いてくれた生徒さんの作文。
こんな素晴らしい作文が書きあがりました!
生物の研究をするのが将来の夢だという生徒さん。図鑑も読みこんでいるだけあり、解説に使われている文章は、とても大人っぽく洗練されていますね。
読書を通してインプットした語彙や表現が、上手にアウトプットされています。
「うちの子は、読書が好きなのに作文が書けないんです……」
そうお困りの親御さんも多いのですが、その理由は、アウトプットが足りないことに尽きます。
インプットしたものは、アウトプットしてこそ自分のモノになります。
この作文は、その参考にしていただきたい好例です。
それにしても、この生徒さん、今月のMVPにしたいくらい一生懸命書いていました!
やはり、好きこそものの上手なれ、ですね。