みなさん、こんにちは!
学習塾シンクスで作文を教えている菅野恭子です。
今回は、小5の6月3週分の感想文課題の解説をしたいと思います。
小5になると、課題の長文がぐっと難しくなりますね。
小4から継続している子は、
「急に難しくなったなあ」
と不安な気持ちがわいているかもしれません。
でも、心配しないでくださいね。
なにごとも練習です。
難しい長文でも、慣れれば読み解くことができます。
まずは、長文をしっかり読んでみて
小4までは、まずは「いちばん~は~」で中心を決めていました。
小5からは、要約のあとに似た話となりますから、自分でテーマを考える必要がありますね。
この長文は、いったい何について書かれているのでしょうか?
筆者が伝えたいこと、訴えたいことはどんなことだろう?
まずは長文をじっくり読んでみてくださいね。
長文のポイントとなるところは
今回の長文は、実例が多用されています。
実例は、身近な話題であることも多いため、ついその実例の部分に目をつけてしまう子も少なくありません。
しかし、筆者が伝えたいことは、実例にはありません。
今回のポイントは以下のとおりです。
私たちは、実際の体験を通じていろいろな知識を身につけてゆくのだと考えがちだが、実際には、他人から知識を与えられることによって、自分の体験を広げていると言える。極論、私たちは、知っているものしか見えないし、聞こえない。 知識や習慣は、現実の見え方や感じ方を変えてしまう力を持っている。
要約は、このあたりをまとめるとよいでしょう。
似た話を考えよう
さて、つぎは似た話を考えます。
他人から得た知識があったことで、自分の世界が広がった経験などがあれば、ぜひ書いてみましょう。
先入観があったせいで失敗してしまった、とか、友だちに勧められた本を読んだらとてもおもしろくて、新しい趣味ができた、など。
自分の今までの経験を整理してみたら、きっとなにか見つかると思います。
もし見つからない場合、長文の中の実例部分に注目してもよいでしょう。
- ヨーロッパの人にとって、虫の鳴き声は雑音にしか聞こえない
- アオマツムシの声はうるさくて味気ないという話を聞いたら、いままで風情があると思っていた声が急にうるさく感じられるようになった
- サッカーのルールを知らずにサッカーをみたら、なぜ手を使わないのだと疑問に思うだろう
- 落としたステーキをお皿に乗せて出されても、そのことを知らなければ、平気で食べてしまうだろう
このあたりの実例を読むと、
「ああ!それね!あるあるあるある!」
と共感するところがあるのでは?
聞いた話をインタビューしてみよう
おうちの人に協力してもらいましょう。
似た話のところに挙げた実例を見せて、これと同じような経験をしたことない?と聞いてみると、やはり、「あるあるある!」となるかもしれません。
この長文には、こんなことが書いてあるんだけれどね、と、かいつまんで説明することも忘れずに。実は、これが要約の練習にぴったりなんです。
本で読んだ話、テレビでみた話でもOK
おうちの人からの協力が得られない場合もありますね。
そんなときは、本で得た知識、テレビで得た知識などでもOKです。
以前読んだ本には、このようなことが書かれていた。日本語ではワンワンという犬の鳴き声は、英語だとバウバウと書くそうだ。
こんな書き方ができます。
本やテレビで得た話も思いつかない場合は、必殺「もし~だったら」を使いましょう。
最後は「わかったこと」でまとめよう
最後は、長文を読んで「わかったこと」を書いてまとめよう。
この長文を読んで、初めて知ったこと、理解したことなど、なにかしら「わかったこと」があると思います。
「人から得た知識に左右されていることがわかった」などでOK。
どんなことでもかまいません。
自分が「わかった」と思ったことを書いてみましょう。
書き方の流れを復習しよう
感想文の書き方の流れは大丈夫でしょうか?
四段落構成で書いていきますよ。
それぞれの段落に書くのは、
- 要約
- 似た話
- 聞いた話 または もし~だったら
- まとめ (わかったこと)
でしたね。
字数は、書けるところまででかまいません。
短くてもよいので、書き方の流れをつかみ、段落ごとの内容をしっかり書いていきましょう。