みなさん、こんにちは!
作文講師の菅野恭子です。学習塾シンクスで作文クラスを担当しています。
作文というと、最後のまとめは、
「~~~~と思いました。」
「~~~~していきたいです。」
などの、ありふれた形になることが多いです。
低学年だったら、これでもよいですが、高学年になると、ひと工夫ほしいところ。
それも、ごく個人的な作文から一歩進んだものを書けるとよいですね。
小6からは、最後のまとめに、一般化の主題という項目を用います。
一般化の主題???
なかなかピンとこないと思います。
今日はこの、一般化の主題の使い方についてお伝えします。
一般化の主題とは?
さて、今日の主役、一般化の主題について説明していきますね。
一般化の主題とは、物事を大きな視点でとらえた上で感想を書くことです。
ひとつのテーマについて、個人的な感想でなく、「人間にとって」「日本人にとって」「子どもにとって」など、全体に共通する考えや思いを書くのです。
難しいと感じるかもしれませんが、高学年くらいになると、俯瞰してみる力が芽生えてきますので、コツをつかめれば上手にまとめることができるようになります。
一般化の主題のつくり方
といってもわかりにくいかもしれませんね。
具体的に考えてみましょう。
個人的な感想・考え
たとえば、目標を持つことで作文を書いたとします。
あなたは、目標を持ったことで、その目標に向かって一生懸命努力しました。
おかげで、とても成長でき、見事、目標を達成できました。
あなたは体験を通して、「目標を持つことで自分のやる気に火がついた」と考えました。
目標を持つこと=自分のやる気に火をつける、と感じているわけですね。
全体的な感想・考え
では、今度は、一般的に考えて、目標はどういうものだと考えられているでしょう?
目標を持つこと=???
この???の部分を考えてみます。
- 目標=成長に欠かせないもの
- 目標=結果を出すために必要なもの
- 目標=よりよい人生を歩むためのもの
いろいろ浮かんでくるでしょう。
自分が、世間一般ではこう捉えられているだろうと考えるものをひとつ、挙げてみましょう。そして、
人間にとって目標とは、○○である
という形にあてはめるのです。
- 人間にとって目標とは、成長に欠かせないものである
- 人間にとって目標とは、結果を出すために必要なものである
- 人間にとって目標とは、よりよい人生を歩むためのもの
このような文になりますね。
一般化の主題を入れるメリット
最後のまとめの段落に、この一文が入っていると、作文全体が引き締まります。また、単に個人的な思い出を書いた作文だとしても、一般化の主題が入ることで、個人の枠を超えて共感してもらえる内容になります。
ちなみに、本日のシンクス東品川教室。
夏休みの旅行の思い出を書いてくれた小6の子がいます。旅を通して、新しい発見や気づきを得てきました。その作文のまとめに入れた一般化の主題は、
「人間にとって旅とは、新しい知恵を生み出すことができるものだ」
というもの。個人的な自分の旅を、大きな視点で見て、まとめてくれました。
きわめて個人的な旅の思い出が、この一文が入ることで、レベルアップしたように感じませんか?
物事を俯瞰して見る練習になる
もちろん、はじめのころはなかなかうまくいかないこともあります。
というのは、成長には個人差があり、高学年になっても俯瞰して見ることが、まだ上手にできない子もいるからです。
でも、ちょっとしたヒントを与えてあげると、
「ああ! そういうことか!」
と理解できる子がほとんど。
慣れもありますから、たくさん練習してコツをつかむことが大切です。
仮に、上手にまとめることができなくても、物事を俯瞰してみる練習になります。俯瞰してみる……これは、生きていくうえでとても大切な力になると思いませんか?
その練習を積むことができる、貴重な時間になります。
ねっ、作文の勉強って、すごいんです!
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