帰国枠での受験予定の方の練習用に、課題をご用意しました。
ぜひチャレンジしてみてください。
「滞在国のよい点と悪い点について」
今回は、滞在国のよい点と悪い点を考えてもらいます。
滞在国では、日本との違いを日々感じていることと思います。
その中には、良い点もあれば悪い点もあることでしょう。
まずは、それぞれ思いつくものをざっとメモしておきましょう。
よい点
悪い点
いくつも挙げることができるものもあれば、ひとつがやっとというものもあると思います。
思いつくものは全てメモしておくとよいですよ。
メモに書きだすことができたら、つぎのステップに進みましょう。
先ほどのメモに書かれたものを見てください。
どれも捨てがたいと思いますが、よい点悪い点それぞれひとつだけ、選んでください。
よい点悪い点を象徴する具体例が簡単に思い浮かぶものを選ぶのがコツです。
具体的な例を考えてみよう
良い点と悪い点について、それぞれひとつ選んだら、その具体例を考えておきましょう。
簡単でいいので具体例をメモしておきましょう。
●よい点の具体例
●悪い点の具体例
さあ、ここまでが下準備です。
書き方の説明をしていきますね。
4段落構成で書いていこう
おおまかな書き方はつぎのとおりです。
- 滞在国について説明
- 滞在国の良い点と具体例
- 滞在国の悪い点と具体例
- まとめ
まず、第一段落で、自分がどこに滞在したのか、それはいつごろ、どんな事情によるものだったのかを簡潔に説明しましょう。ここは、テーマについてメインになる部分ではありません。ですから、それほど字数を割かずにすっきりわかりやすくまとめてください。
つぎの第二段落で、滞在国の良い点と、その具体例について紹介してください。
具体例は必ず入れること。
具体例が入ることで、説得力が増します。
たとえば、
私の長所は粘り強いところです。
と長所を述べる場合、つぎのような具体例を入れたらどうでしょう?
私の長所は粘り強いところです。友達と遊びで解いてるクイズなどでも、自分で答えを出すまでひたすら考えます。友達があきらめて答えを見てしまう中、私だけがあきらめません。
具体例が入ることで、「粘り強い」という点がぐっと明確になりませんか?
このように、具体例が入ることで滞在国の良い点が、よりリアルにイメージしやすくなるのです。
第三段落では、滞在国の悪い点とその具体例を述べましょう。
具体例を入れる理由は、もうばっちり理解できていますね。
そして、第四段落で全体のまとめを書いていきます。
まとめは、腕の見せどころ!
今回のテーマだったら、あなた独自の視点で、滞在国を見つめてみましょう。
そのうえで、日本と比較してみて気づいたところに触れるのもよいでしょう。
私たち人間も、よい点と悪い点の両方を持ち合わせています。
よい点ばかりの人も、反対に悪い点ばかりの人もいないでしょう。でも、だからこそ、個性があり、魅力があるのだと思います。
そう考えると、よい点、悪い点のどちらもひっくるめた滞在国の魅力や滞在国らしさについて、感じるものはありませんか?
また、滞在国で感じたことを日本でどう生かしていくかという今後の展望でまとめてみるとよいでしょう。
参考例
私は、小5から、父の仕事の都合でベトナムに滞在している。ベトナムに行くまでは、正直、あまり文化的な暮らしをしていないと思っていたのだが、実際に住んでみると様々な発見があった。
ベトナムのよい点は、多くの人が親切でコミュニケーション力が高いことだ。市場などへ行くと、とても気さくに声をかけてくれる。一度、急に雨が降ってきたことがあったのだが、そのときに、お店の人が傘を貸してくれたこともある。少し図々しいと感じることもあるが、全般的にフレンドリーなところがよい点だと感じた。
悪い点は、あまりマナーがよくないことだ。特に、衛生面だ。たとえば、レストランなどで、手をふいたティッシュをみなテーブルの下に投げ捨てているのだ。だから、床の上はゴミだらけだ。そのゴミをよけて歩かなくてはならない。慣れるまでは、とてもいやな気持ちになったものだ。
ベトナムの魅力は、そのおおらかさかもしれない。図々しいくらいにフレンドリーなのも、ゴミをポイ捨てしてしまうのも、他人は自分のことを受け入れて許してくれるだろうという思いが根底にあるからではないかと思う。日本では、ベトナムで知ったおおらかさを上手に活用していけたらよいと考えている。