カンノのひとりごと

子どもの読解力をつけるため親ができること

みなさん、こんにちは!

作文講師の菅野恭子です。学習塾シンクスで作文クラスを担当しています。

 

今回は、作文の話ではなく、国語、特に読解力について、お話ししたいと思います。

読解力がないとお悩みではないですか?

うちの子、読解力がなくて。。。とお悩みの方も多いことでしょう。

読解力がない原因はひとつではありません。

語彙力がない、漢字が読めないなど、基本的な国語の知識がないことはもちろんです。

ですから、漢字や語彙力ドリルをやらせようというのも理解できます。

しかし、大きな要因になっていると感じるのが、「読み取るための知識が薄い」ことです。

背番号1の重み

模試のあと、読解問題について解説してほしいという声があります。

問題文を一緒に読んでいくと、読み解くための鍵になるキーワードが意味するところを把握できないことに気付きます。

たとえば、高校の野球部を舞台とした課題文の場合。

このような内容です。

登場人物の中に、親友同士のふたりがいます。

ひとりは、背番号1。もうひとりは、ベンチ入りすらできず辞めたいと悩む万年補欠。

万年補欠が部活を辞めようと悩み、背番号1はそれをなんとか思いとどまらせようとする場面です。

立場の違いから、ふたりに流れる複雑な思いを読み取ってほしいところ。

背番号1という描写から、エースで四番、野球では花形選手だという人物像をイメージする必要があります。また、ベンチ入りすらできないという描写からは、どんなに頑張っても補欠のままという苦しい状況をイメージしたいものです。

ところが、この生徒さんは、背番号1の重みについて、まったく理解できなかったのです。たとえは悪いですが、出席番号と同じくらいに思っていたかもしれません。

また、ベンチ入りとは何ぞや? という状態でもありました。

ということは、万年補欠が抱える闇を理解することが難しくなります。どのような闇かというと、親友でありながら背番号1の子に抱く嫉妬や、それを感じてはいけないと思う自責の念です。

このあたりが理解できないと、問題も解けなくなってきます。

多様性が知識を得る機会を奪う

一昔前までは、国民的スポーツである野球について、知識が皆無という子どもはいなかったかもしれません。しかし、このように、野球について全くわからないという子も増えてきています。

ここ数年でしょうか。

多様性ということが尊重され、個々の趣味や興味の対象も細分化されてきています。また、広く浅く知識を得ることは、もはや好ましいことと思われなくなってきました。

この傾向が、読解のための一般常識的な知識を持てないことに拍車をかけているような気もします。

似たような興味、似たような考えの層の中で過ごすことができるネットは、幅広い知識や考え方に触れる機会をますます奪っていくような気もしています。

親ができること

読解力をつけるには、読み解くための知識は欠かせません。外国語を学ぶ際に、その背景となる文化について学ぶ必要があるのと同じです。

日本に住んで、日本語を話していれば勝手にできるようになるだろうというのは、間違いだと感じています。

いろんなジャンルの読み物に触れ、教養としての知識を持つことは、これからの時代も必要だと思います。

そのためにも、親世代が、なるべく多くのことを伝えようと努力することが大切なのではないかな…と感じています。

親、祖父母とよく会話をしている子は、いろいろなことを知っています。たとえば、木や花の名前。地方の名産。昔の話。また、人の感情にも敏感なところもあると感じます。

このような知識や、感情の変化に気付くことが、読解力をつけるためには欠かせないものなのです。

ふだんの何気ないコミュニケーションの中にも、子どもの知識を育てるチャンスはあふれています。成績をあげることには直結しないかもしれませんが、本人の中でこうした点と点が線につながったとき、将来に向けての興味が生まれる可能性もあります。

そして、なにより、子どもと過ごす時間は、長いようで短いです。

密に関われる時期はあっという間。たくさん会話して、コミュニケーションを図ってほしいと、子育ての終わりに差し掛かっている私は、切に思います。

 

 

 

ABOUT ME
きょうこ先生
2003年より作文指導に携わる。東京(品川)横浜にて対面指導。 現在はオンラインをメインに、愛媛県松山市にて対面指導を行っている。長く続けてくださる生徒さんが多いのが自慢!(平均5〜6年。最長は13年!) 作文がスラスラ書けるようになった、国語の成績がぐ〜んと上がったという声はもちろんのこと、自分の意見が言えるようになった、コミュニケーション力が上がった、親子の会話が増えたなどの声も多くいただく。