感想文の書き方

はじめての感想文にチャレンジ

みなさん、こんにちは!

作文講師の菅野恭子です。学習塾シンクスで作文クラスを担当しています。

 

今週は上永谷教室で、初めての感想文にチャレンジした子がふたりいました。

「ミイラ取りがミイラになる」ということわざの由来についての説明文を読んでの感想文です。

「ミイラ取りがミイラになる」ということわざ、聞いたことがありますか? ミイラと聞いただけでなんだか怖そうと思う子もいるかもしれませんね。

私はこの課題の説明をするときはいつも、小3くらいのとき、ツタンカーメンの呪いについて書かれた本を怖いもの見たさで読んだことを思い出します。

さて、この長文の内容はつぎのようなものです。

ミイラはその昔、高価な薬品でした。ミイラを砕いた粉は薬として重宝されました。高値で取引されたため、危険を顧みず多くの人がミイラをとりにピラミッドの中に入っていきましたが、結局、出てくることができず死んでしまうことがほとんどだったため、ミイラ取りがミイラになるということわざが生まれました。

 

ミイラが薬になるだなんて真っ赤なウソであることは、今ではわかります。でも、その当時は、信じられていたのです。そう考えると、今、信じられていることが未来には覆ってしまう可能性もあるということですね。昔、ミイラ取りに行った人たちのことを笑えないわけです。

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感想文の書き方

感想文を書く時のおおまかな流れは次のようになります。四段落構成にしてみましょう。

まず、このお話を読んだときに、いちばん印象に残った部分を取り上げてみます。

つぎに、自分も似たような体験をしたことがないか、考えてみましょう。ミイラ取りがミイラになったことでもよいでしょう。本当とは違うことを信じていたことでもよいでしょう。長文の内容と少しでも同じだと感じる内容ならOKです。

そのつぎは、もし~だったら。。。と想像した話を入れてみましょう。みんながこの時代に生きていたら、お金持ちになるために、ミイラ取りにいったかな? こういった想像した話を考えてみてください。

最後は、全体の感想を書いてまとめます。

第一段落 いちばん~は~です

第一段落は、いちばん印象に残った部分を取り上げます。

  • いちばんびっくりしたことは〇〇です
  • いちばんすごいと思ったのは〇〇です
  • いちばん怖いと思ったのは〇〇です
  • いちばん感動したのは〇〇です

このような形にしてみましょう。

たとえば、

「このお話を読んでいちばんびっくりしたのは、ミイラが薬だと考えられていたことです。」

というように書きます。

第二段落 似た話

第二段落では、長文の内容と似たような体験を書いていきます。

たとえば、

「私もミイラ取りがミイラになる体験をしたことがあります。それは、〇〇〇(ここで体験を詳しく書いていきます)」

このように、通常の作文と同様、体験を書いていきます。

第三段落 もし~だったら

この段落では、想像した話を書いていきます。

「もしわたしだったら、ミイラが高く売れるとわかっていても、ミイラ取りには行きません。死んでしまったらおしまいだからです。」

「もしミイラを見に行くなら、中尊寺の藤原清衡のミイラを見に行ってみたいです。」

「もし、いま、私が飲んでいる薬も、全然効き目がないものだったらいやだなあ。」

など。想像した話は、わりと書きやすいと思います。

第四段落 まとめ

最後の段落は、全体のまとめです。

長文を読んで思ったこと、感じたことを書いてみましょう。

「このお話を読んで、どうしてミイラを作ろうとしたのだろうと不思議に思いました。」

「このお話を読んで、ミイラになってしまったミイラ取りがかわいそうだなと思いました。」

まだまだ俯瞰して感想を述べることは難しいですので、単に思ったことを書いたものでOKです。

ハードルは下げて、できるところから取り組んでみよう

慣れないうちは特に、ハードルは低くして取り組みましょう。

字数も多くなくてかまいません。

まずは、書き方の流れをしっかり把握して、段落ごとの内容を充実させましょう。

長文をじっくり読んで、内容を理解することも大切です。少し難しく感じるときも、いったい何が書いてあるのだろうと諦めずに読んでみましょう。

ことわざについての一冊。今回の長文はこちらの本から抜粋しています。

ABOUT ME
きょうこ先生
2003年より作文指導に携わる。東京(品川)横浜にて対面指導。 現在はオンラインをメインに、愛媛県松山市にて対面指導を行っている。長く続けてくださる生徒さんが多いのが自慢!(平均5〜6年。最長は13年!) 作文がスラスラ書けるようになった、国語の成績がぐ〜んと上がったという声はもちろんのこと、自分の意見が言えるようになった、コミュニケーション力が上がった、親子の会話が増えたなどの声も多くいただく。