カンノのひとりごと

作文を通して考える方法を身に付けよう

なさん、こんにちは!

作文講師の菅野恭子です。学習塾シンクスで作文クラスを担当しています。

Contents

あらゆる角度から物事を見てみる

先日の中学生が取り組んだ意見文のテーマは、物事を多角的に見ることについて。

コインの表と裏のように、物事は、いろいろな方向から見ることができます。

たとえば、三角錐は、横から見ると三角ですが、上から見ると円形です。

ある一定の方向からばかり眺めていては、理解できない真実があります。

物事についてばかりではなく、人についても当てはまりますね。

嫌なことがあったとき、嫌だというマイナスにとらわれてしまうと、その状況を乗り越えることも難しくなるでしょう。

嫌だと思う出来事も、いろいろな角度から見てみたら、一筋の光をつかむことができるかもしれません。

「落ちないりんご」に見る物事を多角的に見るメリット

もうずいぶん前の話ではありますが、こんなニュースがありました。

りんごといえば青森が有名ですが、その青森でのこと。

1991年、台風の影響で収穫前のりんごが壊滅的な被害にあいました。

この事実だけを見ると、間違いなくマイナスです。

ところが、その台風にも負けず、枝に残ったりんごがあったのです。そこで、そのりんごを「落ちないリンゴ」と称して合格祈願の商品にしたところ、飛ぶように売れました。

マイナスの面ばかり見ず、別な方向から見たことで大逆転した好例ではないでしょうか。

このような例は、私たちも日常で必ず体験しています。

それが人生を左右するような大きなものである場合もあれば、何かきっかけがなければ思い出さないくらい些細な出来事である場合もあります。

人間は、興味関心のあるものしか目に入らない

人間は興味関心のあるもの以外は、視界に入ってこない傾向があります。

たとえば、欲しい車が出てきたときは、街中でその車によく出会うようになったり、自分が妊娠すると、あちこちで妊婦さんが目に付いたり。

お母様の中には、そのような経験をした方も多いのではないでしょうか。

私たちは日頃、世の中の一面、一部分しか見ていないのです。

この課題のときは、人間のそのような特徴も踏まえて、様々な角度から物事を見る大切さを意識してもらうようにしています。

大人でさえ、興味関心のあること以外は視界に入ってこないのですから、中学生でしたらなおさらです。

自分にはあまり関係のない事象について、機会がない限り一生考えることがないかもしれません。

まずは意識を向けることにより少しずつ、思考も習慣も変化していきます。

書くための基礎力を養うのも大切

中学生の意見文は、かなり難しい部分もあります。

思っていることをなかなか文章化できず、悶々とすることもあると思います。

しかし、書きあがった作文だけが結果ではありません。

目には見えませんが、意識の部分にも必ず変化が起こっています。

中学生の作文の勉強は、単に「書く」だけでなく、「思考」「意識」に変化を与えていくものでもあります。

人間の顕在意識と潜在意識は、よく氷山にたとえられます。

書きあがった作文は、まさに顕在意識と同じ。

作文は、語彙力や表現力など書く力に必要なものは当然のこと、教養、思考力など、あらゆる力を総動員して書くものです。

海の中に隠れている氷山のように、書くための基礎力も同時につけていく必要があります。

中学生の課題は、その基礎力をつけるための勉強でもあります。

作文を通して考え方の勉強を

小学校高学年から中学生にかけて、特に中学生は、自分らしい考えを持つ時期でもあります。そのような多感な時期、視野を広げ、あらゆる角度から物事を見ることは大切だと考えます。また、そのような習慣を身に付けることは、その後の学生生活や社会人生活にも役立つことでしょう。

作文の勉強を通して考え方の勉強をしてみませんか?

お問い合わせ、お待ちしております!






     

     

     

    ABOUT ME
    きょうこ先生
    2003年より作文指導に携わる。東京(品川)横浜にて対面指導。 現在はオンラインをメインに、愛媛県松山市にて対面指導を行っている。長く続けてくださる生徒さんが多いのが自慢!(平均5〜6年。最長は13年!) 作文がスラスラ書けるようになった、国語の成績がぐ〜んと上がったという声はもちろんのこと、自分の意見が言えるようになった、コミュニケーション力が上がった、親子の会話が増えたなどの声も多くいただく。