みなさん、こんにちは。
作文講師の菅野恭子です。学習塾シンクスの作文クラスを担当しています。
中学生は引き続き毎週意見文の書き方を練習しています。
是非の主題を使う書き方ですね。
基本的な意見文の書き方はこちらの記事を参考にしてみてください。
ポイ捨て悪いに決まってるじゃん!
今回の課題は
「ポイ捨てはよいか?」
一般的に、どう考えてもポイ捨てはよくないですよね?
「ポイ捨ていいよね、何が悪いの?」
なんて言ったら、袋叩きに合いそうです。
ですから、是非の主題は、
私はポイ捨てはよくないと思う。
以外にありえないと断言してもよいかもしれません。
書き方の流れは、大まかにいうと次のとおりです。
- 是非の主題(私はポイ捨てはよくないと思う または よいと思う)
- その理由のひとつめ + 理由を裏付ける体験談
- その理由のふたつめ + 理由を裏付ける体験談
- 反対意見への理解 → 再度是非の主題
気をつけるべきところは?
では、ここで質問です!
この記事では、タイトルにあるように「反対意見への理解を書く際に気をつけたいこと」についてお伝えしますが、その気をつけたいこととは?
上記の1~4のうちどれでしょうか?
ヒントは、一般的に、どう考えてもポイ捨てはよくないという点。
わかったかな?
ルールどおりに書くと違和感あり
是非の主題では、「よい」か「わるい」かの二者択一で自分がどちらの立場なのかを考えてもらいました。
しかし、「ポイ捨てはよいか」のテーマでは、ほぼ100%の方がポイ捨てはよくない(わるい)の立場を選ぶはず。
ということは、問題になるのは、反対意見への理解です。
通常は、
「たしかにポイ捨てはよいという意見も理解できるが」
というように、反対の立場の人に理解を示すのですが、どうでしょう、この内容は?
ポイ捨てはよいという意見も理解できるってホント?
ちょっと違和感がありますよね。
このように、「よい」か「わるい」かの段階で、明らかにどちらかが受け入れられない場合、反対意見への理解の書き方にアレンジを加える必要があります。
このようにアレンジしてみよう
ポイ捨てはよくないと理解はしていても、ポイ捨てしたい衝動に駆られるときって、誰にでもあると思うのです。
そういう時って、どんな状況におかれたときでしょうか?
私の場合、すぐにでも捨てたいもの(クリームがべっとりついてしまったシュークリームの空き袋とか)を持っているのに、ゴミ箱が見つからないときなどでしょうか。
もちろん、ゴミ箱を見つけるまで持っていますが、ポイ捨てしたい衝動に駆られることは否定できません。
このような気持ちをアレンジし、
「たしかにポイ捨てしたくなる状況に置かれることもあるが」
と書くと、グッと印象がよくなりませんか?
たしかにポイ捨てはよいという意見も理解できるが
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たしかにポイ捨てしたくなる状況に置かれることもあるが
こうやって比べてみると一目瞭然。違和感がなくなったと思います。
意見文の書き方どおり、ルールにのっとって書く練習をしていますが、このようにイレギュラーな書き方も練習しておくと、どんなタイプの意見文にも柔軟に対応できます。
反対意見への理解は、基本的にルールどおり定型文を入れるだけでOKなのですが、このようにアレンジした方がよい場合もありますので、頭の片隅に入れておいてくださいね。